最終更新日:2026年10月17日
結論:札幌の物件を民泊にすれば、必ず賃貸より手残りが増えるわけではありません。住宅宿泊事業は年180日が上限で、売上がない月にも固定費がかかります。比べるのは「月の売上」ではなく、営業できる日数とすべての費用を入れた年間の収支です。
この記事は所有物件の活用方法を比べるためのモデルです。実際の運営実績、札幌の平均単価、収益保証ではありません。物件を購入するか、借りて運営するかによっても計算は変わります。

先に「住宅宿泊事業」と「旅館業」を分ける
住宅宿泊事業法に基づく民泊は、毎年4月1日正午から翌年4月1日正午までに宿泊させる日数が最大180日です。札幌市の条例による追加制限も確認します。旅館業の許可を受けて運営する施設は別の制度であり、同じ前提のまま収支を比べることはできません。制度の区別と180日上限:観光庁
「月20泊×12か月=240泊」の試算は、住宅宿泊事業だけを行う物件の年間計画には使えません。オーナー利用日や清掃・修繕で売らない日も先に除き、実際に販売できる日を決めます。
同じ所有物件を、年間120・150・180泊で比べる
ここではローンのない所有物件を仮定します。宿泊単価18,000円は計算用の仮定で、実際の相場ではありません。民泊の清掃費はオーナー負担として計上し、ゲストから別途受け取る清掃料は売上に入れていません。
| 通常賃貸 | 月額賃料100,000円、入居11か月、管理費用は賃料収入の5% |
|---|---|
| 民泊の宿泊料 | 1泊18,000円。清掃料の別途収入なし |
| OTA手数料 | 宿泊料の15%と仮定。OTA・契約により実際の率は異なる |
| 運営代行費 | OTA手数料控除後の宿泊料の15%と仮定 |
| 清掃・リネン | 1回8,000円、平均3泊に1回入替と仮定 |
| 両方式に共通の年間固定費 | 管理費・修繕積立金・固定資産税等を合わせて360,000円と仮定 |
| 民泊だけの追加年間費用 | 光熱・通信240,000円、保険・消耗品等の予算120,000円と仮定 |
| 項目 | 通常賃貸 | 民泊120泊 | 民泊150泊 | 民泊180泊 |
|---|---|---|---|---|
| 年間収入 | 1,100,000 | 2,160,000 | 2,700,000 | 3,240,000 |
| OTA手数料 | 0 | 324,000 | 405,000 | 486,000 |
| 賃貸管理/民泊代行 | 55,000 | 275,400 | 344,250 | 413,100 |
| 清掃・リネン | 0 | 320,000 | 400,000 | 480,000 |
| 年間固定費・追加費用 | 360,000 | 720,000 | 720,000 | 720,000 |
| 費用控除後の残額 | 685,000 | 520,600 | 830,750 | 1,140,900 |
この条件では、120泊なら通常賃貸の残額を下回り、150泊なら上回ります。宿泊売上が大きくても、清掃や代行費を引いた後の差は別です。180泊は「達成できる日数」ではなく上限として扱ってください。
計算式と、賃貸を上回る目安
民泊の年間残額=宿泊売上-OTA手数料-運営代行費-清掃・リネン-年間固定費等。150泊の代行費は(2,700,000-405,000)×15%=344,250円です。
上記の単価・費用を固定し、清掃回数を平均3泊で按分すると、賃貸の685,000円を上回る目安は約136泊です。単価、平均連泊数、固定費が変われば目安も動きます。短い滞在が多いほど清掃回数が増えるため、稼働日数だけを追うのは避けましょう。
表の残額は、借入返済・所得課税・減価償却・初期投資を控除する前の簡易値です。税区分の精算も省略しています。賃貸の募集・原状回復費や突発修繕も別途見込んでください。ゲストから清掃料を受け取る場合は収入側にも計上し、OTA等の計算対象を確認します。
札幌の収支で見落としやすい4つの費用
- 冬季の暖房費と除雪:年間一律の光熱費ではなく、冬の利用と空室時の建物管理も見積もります。駐車場の除雪契約は別に確認します。
- 初期投資:家具・家電・消防設備・立ち上げ費を、年間残額とは別に整理します。仮に90万円かかるなら、上の150泊モデルでも初年度の投資回収は完了しません。
- 販売しない日の固定費:オーナー利用、故障、設備点検、条例制限がある期間も支出は残ります。
- 借上げ物件の家賃:この表は自己所有です。借りて運営する場合は家賃を追加し、転貸・宿泊利用の承諾も先に確認します。
条件を変えて計算したい方は、営業可能日数や年間固定費を入力できる収支シミュレーションをご利用ください。運営を委託する場合の範囲は札幌の民泊運営代行の料金表で確認できます。
賃貸か民泊かを決める順序
- 住所・用途地域・管理規約・消防条件から、宿泊運営が可能か確認する。
- 家族で使う期間と、販売できない期間を年間カレンダーに置く。
- 宿泊料は控えめ・基準・好調の3通り、稼働日数も複数で試算する。
- 賃貸と民泊の両方で、同じ範囲の費用を引く。
- 初期投資と予備費を確保し、低調ケースでも継続できるか判断する。
よくある質問
民泊とマンスリーを組み合わせれば収益は安定しますか?
空室を埋める選択肢にはなりますが、入居や賃料が保証されるわけではありません。契約・募集・切替日・規約の確認が必要です。180日とマンスリー併用の年間計画で別に整理しています。
運営手数料15%だけを引けば手残りが分かりますか?
いいえ。OTA手数料、清掃・リネン、光熱費、消耗品、固定費、初期投資を分けて計算します。VinnStayの札幌一括運営15%も、これらすべての実費を含む料金ではありません。
参照した公式情報
制度の個別適用、投資・税務・融資の判断は担当窓口や専門家へ確認してください。
作成・編集:VinnStay運営チーム(株式会社バーチャルイン)。公式情報・外部掲載の確認日:2026年10月16日。掲載条件・制度・料金は変更される場合があります。
